- 第8回プンチャック・シラット世界大会-

 2004年12月12日から19日までシンガポールで開催された第 8回プンチャック・シラット世界大会に参加してきました。
 日本からの参加者は選手5人、コーチ3人の総勢8名。参加21ヶ国の中では、まあまあの規模の選手団じゃなかったかな。ちなみに最小だったのはオースト ラリアの2名(選手のみ)。
 以下、公式HPの情報をベースに大会の報告なんぞを試みてみました。

第8回プンチャック・シラット世界大会概要
 (1)大会について
 (2)大会参加国
 (3)大会日程
 (4)競技種目
 (5)競技結果

大会こぼれ話・裏話
 12月11日(土):成田へ
 12月12日(日):メディカルチェックやら開会式やら
 12月13日(月):再び空港&日本選手の試合
 12月14日(火):マットレスでの練習&日本選手の試合2
 12月15日(水):特別練習&お散歩
 12月16日(木):本番
 12月17日(金):国際連絡会議
 12月18日(土):空白の一日
 12月19日(日):閉会式
 12月20日(月):滞在延長

第8回プンチャック・シラット世界大会(12~19th Dec. 2004)概要

第8回大会について

 プンチャック・シラットの世界大会(World Championship)は2〜3年に1回開催され、1987年の第1回大会(マレーシア)から2004年のシンガポールで第8回目を迎える。国際シ ラット連盟(PERSILAT)への加盟国が増えるにつれ、世界大会への参加国・参加者数も毎回増加の傾向にある。今大会はシンガポールシラット連盟 (PERSISI)がホストとなり、初めてシンガポールで開催される世界大会であり、参加国は21、と過去最大規模となった。

 プンチャック・シラットの世界において、シンガポールは強豪国の1つに数えられ、老若男女1万人の競技人口を抱えてい る。シンガポールシラット連盟はthe Silat Centre of Excellence (S.C.O.E)に本部を構え、練習設備も完璧に備えている。この建物はBedok Sports Centerの一角にあり、今大会の会場となったBedok Sports HallはS.C.O.E.に隣接している。

シンガポールシラット連盟の入っている建物
SCOEの建物

第8回大会参加国 (全21ヶ国)

 ヨーロッパ諸国(8) : ベルギー、フランス、ドイツ、オランダ、ロシア、スペイン、スイス、イギリス
 東南アジア諸国(6) : インドネシア、マレーシア、フィリピン、シンガポール、タイ、ベトナム
 その他(7) : オーストラリア、ブルネイ、日本、ネパール、スリナム、トルコ、イエメ ン
 
 *上記以外にインド・ミャンマー(ビルマ)・南アフリカ・アメリカ合衆国の4ヶ国が公式HPに参加国として国旗が記載されているが、これらの国はエント リーのみで実際には選手が来星しなかった。

第8回大会日程

 初日を除いてなぜか午前中はすべてフリータイム。送迎バスがホテルに来るのが13時、試合開始14時。そしてなんと、全 試合終了は平均して22時過ぎ。送迎バスでホテルに戻るのは23時過ぎ!!・・・午前中からやれば3,4日で終わる大会なんじゃなかろうか。

日付 イベント
12(日) 選手登録 / メディカルチェック / 体重測定
テクニカルミーティング・組合抽選
開会式
13(月) 試合部門予選
14(火) 試合部門予選
歓迎夕食会
15(水) 試合部門準々決勝
16(木) 演舞部門予選
試合部門準決勝
17(金) 国際プンチャック・シラット連絡会議
(試合なし)
18(土) 演舞部門決勝
試合部門準決勝
19(日) 試合部門決勝
表彰式
閉会式

競技種目

 プンチャック・シラットの試合には大きく分けて、体重別の階級で打ち合う試合部門と規定の型を競う演舞部門とがある。今 大会では以下のクラス/型でそれぞれの技が競われた。(黄色は日本選手が参加した種目。cizmaは演舞部門Tunggalに参加)

 
 1.男子試合部門(Tanding)
  Aクラス - 45kg以上50kg未満
  Bクラス - 50kg以上55kg未満
  Cクラス - 55kg以上60kg未満
  Dクラス - 60kg以上65kg未満
  Eクラス - 65kg以上70kg未満
  Fクラス - 70kg以上75kg未満
  Gクラス - 75kg以上80kg未満
  Hクラス - 80kg以上85kg未満
  Iクラス - 85kg以上90kg未満
  Jクラス - 90kg以上95kg未満
  Open - 95kg以上110kg未満
 
 2.女子試合部門(Tanding)
  Aクラス - 45kg以上50kg未満
  Bクラス - 50kg以上55kg未満
  Cクラス - 55kg以上60kg未満
  Dクラス - 60kg以上65kg未満
  Eクラス - 65kg以上70kg未満
  Fクラス - 70kg以上75kg未満
  Open - 75kg以上90kg未満
 
 3.男子演舞部門(Seni)
  Tunggal (ソロ)
  Ganda (ペア)
  Regu (3人チーム)
 
 4.女子演舞部門(Seni)
  Tunggal (ソロ)
  Ganda (ペア)
  Regu (3人チーム)

競技結果

 男女ともにMVPはシンガポールの選手が獲得し、最多メダル獲得国はベトナムでした。ヨーロッパの国もちらほらメダル獲ってます。ちなみに日本選手の成績は、試合部門は第一試合で敗退、演舞部門は予選落ちT_T

部門 種目 結果
男子試合 Aクラス 1. マレーシア 2. ベトナム 3. シンガポール/タイ
Bクラス 1. フィリピン 2. オランダ 3. マレーシア/シンガポール
Cクラス 1. ベトナム 2. インドネシア 3. マレーシア/フィリピン
Dクラス 1. マレーシア 2. オランダ 3. シンガポール/インドネシア
Eクラス 1. ベトナム 2. シンガポール 3. フィリピン/インドネシア
Fクラス 1. ベトナム 2. フィリピン 3. ベルギー/インドネシア
Gクラス 1. マレーシア 2. インドネシア 3. タイ/フィリピン
Hクラス 1. シンガポール 2. ベトナム 3. マレーシア/ロシア
Iクラス 1. シンガポール 2. ベトナム 3. インドネシア/ドイツ
Jクラス 1. マレーシア 2. インドネシア 3. シンガポール/ベトナム
Open 1. インドネシア 2. ベトナム 3. マレーシア/フランス
女子試合 Aクラス 1. ベトナム 2. インドネシア 3. シンガポール/タイ
Bクラス 1. シンガポール 2. ベトナム 3. タイ/スペイン
Cクラス 1. ベトナム 2. オランダ 3. シンガポール/マレーシア
Dクラス 1. インドネシア 2. ベトナム 3. シンガポール/ドイツ
Eクラス 1. マレーシア 2. ベトナム 3. シンガポール/ベルギー
Fクラス 1. ベトナム 2. インドネシア 3. マレーシア/スイス
Open 1. シンガポール 2. ベトナム 3. マレーシア/イギリス
男子演舞 Tunggal 1. ベトナム 2. シンガポール 3. インドネシア
Ganda 1. インドネシア 2. マレーシア 3. ベトナム
Regu 1. ベトナム 2. インドネシア 3. マレーシア
女子演舞 Tunggal 1. マレーシア 2. シンガポール 3. ベトナム
Ganda 1. インドネシア 2. シンガポール 3. マレーシア
Regu 1. インドネシア 2. ベトナム 3. シンガポール

大会こぼれ話・裏話

 タイトルから想像されるようなネタは大してないんだけど、他にタイトルが浮かばなかったので^^;

12月11日(土):成田へ

 朝イチの京成スカイライナーで成田へ。朝イチのスカイライナーに乗る、ということは6時過ぎには日暮里に居ないと乗れま せん。インドネシア人の先生達は自力で日暮里まで来られるでしょうか?答えはNOですね。ま、遅刻されても困るので目黒までお迎えに行きます。目黒駅集合 5時半、となりました。5時半目黒・・・私、何時に家を出ればいいんでしょう。4時には家を出ました。外、真っ暗。

 5時15分に目黒に到着したら、なんと、先生達が待ち合わせ時間より前に 到着し てるじゃないですか!!インドネシア人なのにすごい!!(ヒドイ言い草ですね)がしかし、先生の二人のうちA先生の荷物がものすごいことになっており、 ホームに辿り着くのに15分かかりました・・・待ち合わせ時間の5時半に先生達が来てたらスカイライナー乗り過ごす危険がありましたわ。

 日暮里で全員合流し、成田空港に到着。なんでか知りませんが、スカイライナーも空港も激混み。とはいえ、はぐれることも なく無事に飛行機に乗ることができました。

 6時間のフライトを終え、シンガポール・チャンギ国際空港に到着。いつ来てもきれいな空港だわ〜(cizmaはシンガ ポール3回目)そして、入国審査場近くでA先生が「カートを機内に忘れた!」っていうじゃな〜い。・・・A先生、あなたの荷物は滞在2週間強で来日時の3倍に なってるんですけど。カートがないと運べませんよ、残念!!!というわけで、慌てて遺失物取扱所に行き、状況を説明。しばらく待ちましたが、結局出てきま せんでした。どうやら誰かが持っていってしまったようですね。ないものは仕方ありませんので、税関を通って外へ。実はここでカート紛失以上の事が起きてい たのですが、まだ誰も気づいていないのです・・・

 外には大会事務局からのお迎え&公式記録係(カメラマン)が居て、バシバシ写真撮られちゃいました。事務局が用意してく れたバスに荷物を積み込み、用意された宿舎、Albert Court Hotelへ直行。このホテルは大会のスポンサーとして名を連ね、ありがたいことに大会参加者特別レートで泊まらせてくれました。事 務局が用意した3つのホテル(Albert Court, Golden Landmark, Changi Village)のうち、自力で泊まった場合の宿泊料は一番安いところだったけど、こじんまりしていて雰囲気は一番よかったな。
*Changi Villageには審判団やVIP(各国シラット協会会長など)のみが宿泊。

Albert Courtホテルのエントランス(中庭)
hotel

12月12日(日):メディカルチェックやら開会式やら

 この日は大会会場までバスで移動し、最終選手登録・メディカルチェック・体重測定(試合部門参加者のみ)・組合抽選・開 会式、と大忙し!

 メディカルチェックの項目は、尿検査・体温測定・脈拍測定・問診・体重測定の5項目。しかし、さすがにイスラーム教徒の 多いスポーツ、脈拍測定と問診は男女別室で女性には女医さんが対応してくれました。体温測定も耳で測定する体温計と口で測定する体温計の2種類が用意され てました。女性のイスラーム教徒はスカーフ被ってることが多いので、耳測定式では体温測れませんから。

 組合せ抽選も行われるテクニカル・ミーティングと開会式のリハーサルに参加する人を除いて、メディカルチェックが終わっ たらバスに乗ってホテルへ戻りました。夕方、開会式のために再集合です。

 夕方、再び送迎バスに乗り会場入り。夕食は会場の特設テントでケータリングのマレー料理でした。今後、大会期間中の夕食 はすべてここで食べることに。メニューは毎日違ったけどね。夕食後、会場では開会式の最終リハーサルをしていたので、選手は外で待ちぼうけでした。

 開会式は予定通りに始まり、なかなか派手。チケットを販売して、観客もいるから、エンターテイメントしないとね。賑やか な開会式に気分良くホテルに戻り、明日からの本番に備え、早朝練習を決意・・・・したところ重大事に気づいてしまったのでした。

 なんと、演舞で使う道具を空港に忘れてきていたので す!!!身長ほどもある(170センチ以上)袋に入れた棒(toya)を、どうして忘れてきたのか・・・荷物回転台(名前知らん)からスーツケースを集め たのは、確かにcizmaじゃないですよ。cizmaはA先生のカートのために遺失物取扱所に居ましたから。でもやっぱり、自分の荷物は自分で責任もって 確認するべきだったのです・・・がっくり。自己嫌悪モード突入のまま12日は終わり。

大会会場
大会会場

12月13日(月):再び空港&日本選手の試合

 大会日程に書いたように、大会はすべて午後スタートなので、午前中はフリータイムです。早朝練習の後、朝食を食べ、一休 み。でもcizmaはそんな場合じゃあございません。チャンギ空港に電話し、シンガポール航空の荷物事務所につないでもらい、忘れ物を問い合わせ。アルハムドゥリラー、あったよ!!持ち去ったところで使い道のないものなので、あるだろうとは思ってい たけど、本当にあった!!よかった〜^o^

 ホテルの人に最寄の地下鉄駅への行き方を教えてもらい、即空港へ。ゲートの警官にパスポートを見せ、事情を説明し、中に 入れてもらいます。(遺失物取扱所は税関の内側にあるので)係りの人に電話で言われた受付番号を言うと奥からtoyaを持ってきてくれました。アーよかっ た・・・

 再び地下鉄(MRT)に乗ってホテルに戻り、急いで昼食を食べました。13時には送迎バスが来てしまうので、食べたら急 いで部屋に戻り、出かける支度。今日は日本選手の試合が3つもあるので、会場に行くのがちょっとワクワクドキドキ。残念ながら、どの試合も負けてしまった んですけどネ。相手が悪かったかなー。3人とも、対戦相手が強豪国(インドネシア、ベトナム、シンガポール)だったんですから。

 夕方に発表になった明日の対戦表によると、明日も日本選手の試合があります。今日の日本選手の試合が終わった時点で21 時。今日の予定ではまだまだ試合があり、終了は22時半の予定。明日試合がある選手もいるのに、このまま最後までバスを待つのもつらいので、日本チームは 一足先にタクシーでホテルに戻ってしまいました。

12月14日(火):マットレスでの練習&日本選手の試合2

 今日は早朝練習・朝食の後、演舞担当のA先生と2人でチームより早くタクシーで会場へ。午前中なら練習場も空いてるか な、と。初めて本番同様にマットレスの上で型の練習をしましたが、いかんせん、体調が悪く、A先生曰く「目に生気がない」。規定の型は3分で演じなければ いけないのですが、まったくダメでした。減点対象にならない前後10秒以内(2分50秒〜3分10秒)にも入らない、というダメっぷり。cizma以上に A先生が凹んでしまって・・・ごめんなさい、A先生。

 昼食は、夕食用特設テントにスタッフ用に用意されているものをこっそりいただいちゃいました。そうこうしているうちに、 チームも到着し、試合も始まりました。夕方に行われた日本選手の試合は残念な結果になってしまいましたが・・・そして発表された対戦表によると、演舞部門 の予選は木曜日なのが確実となり、明日は日本選手の試合もないし、一日練習だ!!

本部に完備されている練習設備
練習場

12月15日(水):特別練習

 なんと、この日は会場外で特別練習。6月にジャカルタでお世話になったR先生がイエメンチームのコーチとして大会に参加 しており、R先生のお弟子さんの稽古場をお借りして特別稽古をつけてくださいました。最初、「水曜に特別稽古をしよう!」というお話をいただいたときは、 R先生のチームメンバーとの合同練習かと思っていたのですが、R先生と待ち合わせてびっくり。なんと、マンツーマンだったのですよ。A先生ももちろん一緒 に来てくださいましたので、正確にはマンツーツーだったのですが。ありがたい話です。

 昨日よりは体調が上向いて来ていたので、動きのキレも上がり、規定の時間に合わせた結果を出せました。R先生、A先生の お二人から指導を受け、規定時間に入ることもでき、なんかこう、気が楽になりました。そして、明日の結果がどうであれ、R先生が慰労の意味をこめてドリア ン祭りを開いてくれる、とのこと。ふふふ・・・それは楽しみ!!

 特別練習を終え、ホテルに戻り、昼食。他のメンバーは今日の試合を見に会場へ出かけましたが、cizmaとA先生は既に 疲れていたのと、会場に行くと意外と疲れるので、本番を明日に控えてもいますし、ホテルで休むことにしました。といっても、一日は長い!!17時頃からホ テル周辺のリトルインディアからアラブストリートまで先生とお散歩しに行きました。

 リトルインディアには観光スポットにもなっている変わった様式のモスク(イスラム礼拝堂)があり、色彩感覚の違いにクラ クラ。メモしてこなかったけど、多分、モスクの名前はアブドゥル・ガフォールだと思う。(シンガポール政府観光局の地図から判断)

 アラブストリートに向かう途中、公園でちょっとしたフリーマーケットをやっていた。出品されているものを見ると、フリー マーケット、というよりはガラクタ市って感じだったな。A先生がフリマを覗くのが結構好きなので、一緒に端から端まで物色しました。特になにも買わなかっ たけど、面白いところでは日本の5円玉・10円玉(どちらもSGD0.5≒35円で売っていた)やdocomoの端末D251を見つけた。D251なんて 使えないのに、「使える」って言いやがったぞ、店のオヤジは。(マレー系の振りして聞いてみたのだ)

 A先生が以前来たときに行った大きなモスクにもう一度行きたい(でも行き方もモスクの名前もわからない)、と言うので、 アラブストリートのサルタンモスクだ ろう、と当りをつけてさらにテクテクと歩く。ホテルを出て1時間弱、大した距離は歩いていないのだけど(いろいろ覗きながらだから)、日常で歩く、という 行為をあまりしない典型的インドネシア人のA先生はそろそろへばって来てます・・・サルタンモスク前に着いたら、A先生はベンチに座り込んでしまいまし た。一服するA先生を残し、cizma一人で門前町(?)のお店をぷらぷらウィンドウショッピング。3,40分ほどで先生のところに戻ると、インドネシア からシンガポールに研修に来てる、というおじちゃん二人とお話し中でした。ちょうど時間も夕方の礼拝になったので、この大きなモスクで礼拝してから、ホテ ルに戻りました。

 いよいよ明日は本番です!

12月16日(木):本番

 終わってしまえば楽しい思い出^-^

 いや、すみません、あの、出来に関しては反省点だらけだし、今後の抱負とかいろいろあるんですけど、うまく表現できな くって。演舞中に「あ、やば!」と思った箇所とか。数少ない日本語に混じって、どこのチームかわからないけど、太鼓で応援してくれたところがあったとか (マレーシアだったらしい)。最終的に2分56秒で演技終了してしまい、ちょっと早すぎたなとか。Aグループ4人中4位だったとか(決勝進出は上位2 名)。ソロ演舞参加者9人中6位だったとか。まー何はともあれ怪我もせず、楽しかったな vvってことで。

 本番終了後、解放感と疲労感に包まれ、cizmaとA先生は一足先にホテルへ戻りました。今日のスケジュールが全部終わ るまで残ってる気力体力は残ってなかったのです。そのまま、翌朝までぐっすり。

12月17日(金):国際連絡会議

 えー、本番が終わってからはあまりネタが・・・今日は日本プンチャック・シラット協会事務局長代理として国際連絡会議に 出席し、日本の現状を報告しました。その際、年間予算の桁を一つ間違え(円→米ドル計算ミ ス)、日本はものすごくかわいそうな国になってしまいました。実際、他の国に比べてメンバーも桁違いに少ないし、スポンサーも居ないし、年間予算の桁を正 したところで「かわいそう」な状況には変わりないので、ま、よしとしよう。

 議題としては、ルール改正やアジア大会での正式種目化を目指す活動の報告などが国際シラット連盟から行われました。結局 2006年アジア大会@カタールでの正式種目化ロビー活動は(予想通り)失敗し、2010年のアジア大会@中国(上海だったかな?)での正式種目化を目指 すそうです。んー、無理はしないほうがいいと思うんだけど。無理、というか、身の丈にあった運営を地道にしていくのがいいんじゃないかしらねえ。

 この日は朝からずーっと会議会場のChangi Villageに缶詰でした。

12月18日(土):空白の一日

 何してたっけ、この日。あ、演舞部門の決勝ラウンドを見て、結果に憤り、夜はドリアン祭り・・・あと何したっけかな。思 い出したらまた書きます。

宴の後・ドリアンの皮
ドリアンの残骸

 あ、ちょっと思い出した。この日の送迎バスの運ちゃんがウザかったん だ。公式アナウンスでは13時集合・出発の会場行送迎バスは、前日まで13時集合13時15〜30分頃出発、だったのです。が、この日に限り、14時50 分頃たまたまロビーに降りたcizmaに事務局のボランティアが「もうバスが出る。日本チームはまだか?」と。慌ててロビーから各部屋に電話し、全員を招 集。でもねーこの運ちゃんが「もう出る。今出る。」ってうるさいのなんの。13時集合までまだ時間あるし、13時出発だとしてもまだ13時前だっつーの! 事務局ボランティアも運ちゃんの迫力に負けてるし。頭にきたので「そんなに行きたければ先に行けば?でも13時まではまだ5分ある。日本チームはタクシー でも行けるけど、このことは事務局に報告してやるから!」って言ってやりましたさ。

 呼び出し電話から数分、さすがに日本人はさくさく降りてきました。がしかし、日本チームにはインドネシア人が3人も居る のです。インドネシア人は走りません、慌てません。時計はゴムで出来てます。そんなにすぐに降りてくるわけもなく。日本人メンバーに「最悪、インドネシア 人メンバーを連れてタクシーで行く」と伝え、彼らをバスに乗せたところで(バスは2台居た)、インドネシア人メンバー2人が出てきました。こちらにも急い でバスに乗るように伝え、まだ降りてきていないA先生を部屋まで呼びに行きかけたところ、エレベーターから降りてきました。一安心。ちょっと急かして外に 出ると、まだバスは1台居ます。

 運ちゃんにこれで全員だ、と伝えたら、今度は「もう残ってるのは居ないのか?」と聞かれました。・・・日本チームはもう 残ってないけど、他の国のメンバーまで知るかい。って言ってやったら「この場に責任者は居ないのか?俺は誰に確認すればいいんだ!」・・・知るかっつー の。ちょっとモメてたらバスから事務局ボランティアが降りてきました。・・・居たのか。だったらさっさと対応してくれればいいのに。そんなこんなで会場に 到着。疲れた。

12月19日(日):閉会式

 長かった大会も今日で最終日。試合部門の決勝の合間に表彰式が行われ、会場を盛り上げてました。夕食をはさんで、夜は閉 会式。

女子演舞部門チームの部表彰式
女子演舞部門チームの部表彰式

 閉会式は開会式とはまた違った雰囲気で、でも十分エンターテイメントしてました。感心したのは、会場のプロジェクターに 流された大会ハイライトのムービー。なんと、今日の午前中に行われた表彰式の様子まで組み込んで編集されていたこと!!昨日までの様子だけだったらまあ、 普通かもしれないけど、その日の分まで組みこんでるとは・・・シンガポール、すごい。あの映像、くれないかなー

 閉会式の後は各国選手と大写真大会。あっちで写真撮影、こっちで写真撮影、私も写真撮影。楽しそうな集合写真が何枚もあるのですけど、肖像権の都合(?)もあるので、残念ながら掲載は致しません。

12月20日(月):滞在延長

 本当はこの日に帰国便に乗るはずだったのだけど・・・R先生が「A先生は2,3日滞在を延長し、自分(R先生)と一緒に帰国するんだ。滅多にない機会なんだから、cizmaも残ったらどうだ。」と仰るもので・・・ついつい滞在を延長してしまいました。往復の航空券とほぼ同じ金額を払って片道の帰国便を購入してまで一体なにしてるんでしょうねえ。いや、楽しかったし、有意義だったからいいんだけど・・・ダイエットのために始めたはずのシラットなのになぁ。なんでこんなことになっているのか本人にも謎です。