オリンピックへの道・・・らしい。

インドネシアは先日終了したアジア大会のプンチャック・シラットで金メダルを量産。結果、以前からあった「オリンピック種目に!」になにやら火がついたようで、2032年の開催国に名乗りを上げるぞ、その前の2028年大会ではシラットを実施するぞ、まずは2020年の東京だ!!と意気軒高。
2020年って・・・あと1年半で本番すよ。基本、トップダウンの国じゃないので難しいんじゃないかなーという心の声はさておき。
ともかく、オリンピックだ!ということで2024年のフランス開催も見据え、インドネシアと縁の深いオランダを拠点にロビー活動を活発化させることにしたようです。そんな中で見つけたのが、10月24日のTribun紙記事。

Indonesia Perkenalkan Pencak Silat kepada Dunia

要は青年スポーツ大臣自らオランダを訪問し、同行した金メダリストがシラットをプロモーションって話です。この本文で気になったのは、オリンピック登録(採用?)に必要な国の数。70~75と記載されています。その一方、現在のところアジアとヨーロッパを中心に49が世界連盟に登録されている、と。国名が上がっていたので、リストにしてみました。なぜかといえば、聞きなれない=大会で会ったことのない国の名前が多かったからです。

その一覧がこちら。

黄色く色掛けしてあるのが、記事で言及された49か国です。大会常連が抜けてるので、ここ10年ほどの世界大会(WC)と今年実施されたアジア大会(AG)とアジア選手権(AC)の選手派遣実績を確認しました。色掛けしていない国名が、記事に言及がないものの選手派遣実績のある国になります。あと、今年の12月に実施される世界大会に現時点で参加表明をしている国も実績に加えました。

記事で言及された49か国が何に基づいたものかわかりません。恐らく、このプロモーションの場で配布されたメディア資料ではないかと思われます。記事で言及された国との重複はありますが、派遣実績のある国だけを数えると52か国。どちらにしてもオリンピックのための70オーバーにはまだまだです。でも、統合すると68か国になるんですよね・・・

オリンピックを目指すのであれば、70オーバーで必要になるのは「競技団体」であって、「伝統文化芸能団体」ではないのでしょう。記事で言及されているものの大会参加実績が過去10年ほど見当たらない国(16ヵ国)は、競技団体ではなく文化団体なのではないか、と思います。

何が言いたいかと言えば、まあ、なんだ、その、49の根拠・出典が知りたいぞ、という話。

オマケ:
ちなみに2018年12月開催の世界大会の通知は次の70か国に配布されています。もう、あっちもこっちも数字がバラバラじゃん。

記事での言及があり、派遣実績もあり、招待一覧に名前がないのがオーストリア。
記事での言及があり、招待一覧に名前はあるものの、派遣実績がないのがタジキスタン、クウェート、イタリア、カナダ、モロッコ。
記事での言及はないものの、派遣実績はあり、でも招待一覧に名前がないのが台湾。
統合したリストに名前がないのが、アフガニスタン、アルゼンチン、ブータン、ブラジル、香港、マカオ、エルサルバドル、ガーナ、ケニヤ、ラトビア、メキシコ、サモア、スリランカ、スーダン。

最後のグループ、つい最近、新しく団体が立ち上がったのかしら。

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